デキる人は摂っている?~たんぱく質編~

2013/04/23 掲載

「朝食はパンかおにぎり、お昼はラーメンか丼物、夕食は居酒屋でサラダ・揚げものetc.とお酒を数杯。だけどカロリーは控えめにして、不足がちなビタミンやミネラルはサプリでばっちり補給、おまけにランニングの習慣もあるから、健康には全く問題ナシ!」

こんなライフスタイルに近い方、実は多いのではないでしょうか?
ですが、上記の食生活ではたんぱく質が不足しています。

ということで、今回はたんぱく質の体内での働きや理想的なとり方について、お伝えします。

 

たんぱく質は美と健康をつくる!

私たちのからだの1兆個の細胞は、日々入れ替わっています。その細胞の主材料となるのが、たんぱく質です。
子どもの成長はもちろん、私たちの身体の傷んだ筋肉や、細胞を日々つくり変えるために、たんぱく質が使われています。

 

たんぱく質の役割
美と若さを作る  肌・爪・髪の主成分となる
頭脳をつくる  脳の構成成分、神経伝達物質の合成に関与
健康をつくる  免疫機能・食欲のコントロールなどに関与
命をつくる  骨・血液の構成成分、酵素・ホルモンの合成に関与

 

たんぱく質の目安量

たんぱく質は英語でプロテインといい、「最も大事なもの」という意味です。体重1kgあたり1~1.4gのたんぱく質が必要となります。
しっかりたんぱく質をとっていないと、体力や、免疫力、筋力の低下を招きます。
下記の表を参考にして、日々の食事の中にたんぱく質源となる食品を必要量に応じて取り入れることを意識していきましょう。
ただし、「肉の脂身・鶏肉の皮・チーズ」などは、高カロリーで肥満の原因となる他、動脈硬化の促進など健康に悪影響を及ぼす飽和脂肪酸を多く含みますので、とり過ぎないよう注意が必要です。

 

主なたんぱく質源と含まれるたんぱく質量
肉類  鶏むね肉(皮なし) 22g 豚もも肉 20.5g 牛もも肉 21.2g (100gあたり)
魚類

 たら 17.6g 鮭22.3g さば20.7g (100gあたり)

 卵 6.2g (1個あたり)
大豆製品  木綿豆腐 6.6g 絹ごし豆腐 5g (1/3丁あたり)
 豆乳 7.2g (200ccあたり) 納豆 5g (1パックあたり)
乳製品  牛乳 6.6g (200ccあたり) 無糖ヨーグルト 3.6g (100gあたり)
 プロセスチーズ 4.5g (25gあたり)

【組み合わせ例】 

朝食 卵1個、納豆1パック、牛乳200cc + 昼食 肉100g + 夕食 魚100g  =63g  

 

たんぱく質を代謝をする栄養素

食事からのたんぱく質が体内でうまく使われるためには、きちんと代謝されることが必要です。
たんぱく質の代謝に不可欠栄養素と言えば「ビタミンB6」、他にもビタミンB2・ビタミンC・ナイアシンなどが関わっています。
 

【ビタミンB6を多く含む食品】 

レバー(牛)・まぐろ・かつお・鶏ささみ・レバー(鶏)・鮭・バナナ・さんま・さば・いわし・枝豆・空豆・納豆・チーズ

 

食事全体のバランスも大切に

そして、栄養素の吸収は体内でのチームプレーにより行われています。どれが欠けても栄養効率は高まりません。
たんぱく質を中心に、ビタミン、ミネラルもバランスよくとるよう意識することが大切です。

多様な食品を組み合わせることを心がけ、できるだけ同じ食品やメニューを繰り返さないようにしましょう。
穀類中心・肉類中心の方は、他のたんぱく質源(卵・魚・大豆製品)や野菜、海藻、果物を意識してとることからですね。

もしも1日2食の場合は、「身体が飢餓状態を認識し、次の食事の吸収率が上がり、1回量も多くなる」という傾向にあり、体脂肪を増やしやすい食事パターンです。また食事回数が減ると、バラエティーに富んだ食品を取ることが難しくなるので、やはり1日3食をおすすめします。

 

いつまでも元気で若々しいからだを維持するためには、食事を味方につけることがもっとも効果的です。
「1日3回の食事×365日×生きた年数分の食事」が、今のあなたの「からだとこころ」をつくっています。
We are what we eat !

 

<参考資料>

日本食品標準成分表2010

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。