ここに注目!体組成計の「測定項目」
2012/07/30 掲載
タニタが1992年に世界初の体脂肪計を開発してから約20年を経た今、
体脂肪計に変わり、ダイエットになくてはならない必需品となったのが「体組成計」です。
体重、体脂肪量だけでなく、筋肉量や基礎代謝、体水分率に至るまで様々な項目を測定することができます。
今回は、これを知っていればダイエットに役立つ!体組成計の測定項目と、判定機能をご紹介します。
体脂肪率・体脂肪率判定
■体脂肪率とは?
みなさんは、ダイエットをする時何を一番気にするでしょうか?「体重」を気にする人が多いですが
本当に気にするべきなのは、「体脂肪率」。実際健康診断での肥満判定も体重ではなく
体脂肪率で判断しています。
体脂肪は本来、活動エネルギー源だけでなく体温を保つ、皮膚に潤いを与える、なめらかなボディラインを保つ、ホルモンの働きを保つなど、健康・美しさに欠かせないもの。
しかし、体脂肪率が高すぎると、高血圧、高脂血症、糖尿病など生活習慣病の原因となります。
■ここがポイント!
大切なのは、あなたの性別・年齢にあった「適切な体脂肪率」であるということ。
タニタの体組成計には「体脂肪率判定」機能がありますので、自分が判定で何に該当するか確認してみましょう!
体脂肪率判定表
内臓脂肪レベル・内臓脂肪レベル判定
おなかがぽっこりしてきたら気になるのが「メタボリックシンドローム」ですが
メタボ診断で重要視されるのが内臓脂肪の測定。内臓脂肪はその正確性から、ウエスト測定よりも腹部X線-CT画像で面積を測定して評価することが望ましいとされています。しかし、CT測定は高額であり被爆性も問題となるため簡単に測定することができません。
単にウエストをはかるよりも、体脂肪の「リスクレベル」を推定することができます。
内臓脂肪レベルの判定基準
標準 | やや過剰 | 過剰 | |
レベル | 9以下 | 10 - 14 | 15以上 |
判定の捉え方 | 今のところ問題ありません。これからもバランスのよい食事や、適度な運動を維持しましょう。 |
適度な運動を心がけ、カロリー制限を行なって、適正体重に向け減量をはかりましょう。 |
積極的な運動や食事制限による減量が必要です。医学的な診断については医師にご相談ください。 |
筋肉量・筋肉量スコア
■筋肉量とは?
筋肉と聞くと、足や腕などの筋肉などを連想しがちですが、それらは「骨格筋」に分類される筋肉で、
その他にも内臓や血管なども「平滑筋」に分類される筋肉の1つ。
タニタの体組成計で指す、筋肉量は骨格筋・平滑筋と水分量を含んだ値です。
■ここがポイント!
女性の中には、わたしはほっそりした体がいいから筋肉なんて付けたくない…
と思われるかもしれませんが、筋肉量が減るとエネルギー消費が減るため脂肪が蓄積しやすくなり
さまざまな病気の原因にもなります。 また、筋肉量が減ると骨量も減少することがわかっています。
男性女性を問わず、筋肉量に注意を払うことは健康と美容のために大切です。タニタでは筋肉量の指標として
体組成計で「筋肉量スコア」を表示してますが、これは身長に対してどのくらいの筋肉があるかを9段階で示したものです。
筋肉量スコアの判定
判定 | 少なめ | 平均的 | 多め |
筋肉量スコア | - 4 - 3 - 2 | - 1 0 + 1 | + 2 + 3 + 4 |
基礎代謝・基礎代謝判定
■基礎代謝とは?
基礎代謝とは、心臓を動かしたり体温を保ったり「生きていることを維持するため」のエネルギーで
つまりはごろ寝していても絶えず使い続けるエネルギーのことです。
そして重要なのは、基礎代謝は1日の消費エネルギーの、なんと「7割以上」を占めること!
つまり、消費エネルギーの大半を占める基礎代謝は、ダイエットに大きな影響を与えるのです。
男性は18歳くらい、女性は15歳くらいをピークに、基礎代謝は年齢と共にどんどん低下します。
「若い頃より太りやすくなった気がする」と感じている方、年齢とともに太りやすくなるのは本当です。
■基礎代謝は何で決まるの?
基礎代謝が使われる体の部位を見てみると、一番エネルギー消費が多いのが「筋肉」。基礎代謝はその人の筋肉量によって決まると考えてよいでしょう。そのため、同じ体重でも筋肉が多く、基礎代謝が高い人の方が「何もしなくてもエネルギーを消費する、ダイエットに適した体」と言えます。
■ここがポイント!
体組成計では、あなたの基礎代謝を測定すると同時に、年代ごとの平均値と統計分布に基づいて、あなたの基礎代謝を判定します。あなたのからだがエネルギー消費の多い燃えやすい体なのか、脂肪を蓄えやすい燃えにくい体なのかを判定しているのです。基礎代謝判定を参考に基礎代謝を高めて、歳をとればとるほど太っていく悪循環から抜け出しましょう!
性・年齢断層別基礎代謝基準値と基礎代謝量 ※厚生労働省
基礎代謝判定
燃えにくい | 標準 | 燃えやすい |
基礎代謝の低い、燃えにくい状態です。日常生活の中で積極的に体を動かすことを心がけましょう。バランスのとれた食事と適度な運動が大切です。 | 基礎代謝を高める食事や筋肉をつける運動などを取り入れて、基礎代謝の維持、向上を図りましょう。年齢とともに基礎代謝量は減少していくので要注意。 | 今の状態を維持するためにも日々の食事と運動を大切に。筋肉量をアップさせる運動を積極的に取り入れると燃えやすい体がより活性化します。 |
エレベータなどを使わず階段を上る、休日は外で体を動かすなど身近なところから実行を。 | うっすらと汗をかく速度でのウォーキングや、筋肉トレーニングなどを定期的に行うと効果的。 | このまま楽しく運動を続ける工夫を。筋肉に負荷をかけたトレーニングを継続して行うと、より効果的。 |
体内年齢
■体内年齢とは?
体組成計に乗って一番ショックだったのは「体内年齢が実年齢よりも上に出たこと」という
ご意見をお聞きしたことがありますが、逆もしかりで、実年齢より体内年齢が若くでると
なんだか嬉しいものではないでしょうか?
体内年齢とは、
■基礎代謝の年齢傾向
■タニタ独自の研究による、体組成の年齢傾向
の2つの傾向から、測定した体組成が「どの年齢の体組成と近いか」を表現したものです。
■ここがポイント!
わかりやすく言うと体組成は、一般的に歳をとるにつれ筋肉量と基礎代謝が低下する傾向にあるので
「筋肉量が多く」「基礎代謝が高い」ほど、体内年齢は若くなります。
BMI
■BMIとは?
BMI(Body Mass Index:ボディ・マス・インデックス)とはWHO(世界保健機構)が提唱する肥満を判断するための基準の一つで、下記の計算式で表されます。
●BMIの計算式 BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
●BMIから導き出した標準体重 標準体重 = 22 × 身長(m) × 身長(m)
■ここがポイント!
「BMI」とは「体格指数」と訳され、統計学的に見て標準範囲の人に比べると、BMIが標準範囲以上でも以下でも病気にかかりやすいとされています。
昨今、肥満による生活習慣病はメディア等で取り上げられていますが、痩せる必要がない人が無理にやせると健康を害するということが
BMIの研究からもわかっています。また、BMIは体脂肪率との相関もよく、肥満判定の手段としても用いられています。
最も病気にかかりにくいBMI値は「22」と言われています、自分のBMI値をチェックしてみましょう。
BMIによる肥満判定
判定 | やせ | 標準範囲 | 肥満度1 | 肥満度2 |
BMI値 | 18.5未満 | 18.5 - 25未満 | 25 - 30未満 | 30以上 |
推定骨量
■推定骨量とは?
体を支え、内臓や脳を保護するなど大切な役割を果たす骨。その骨全体に含まれるカルシウムなど、
ミネラルの量を「骨量」といいます。タニタでは、除脂肪量(脂肪以外の組織)との相関関係をもとに統計的に推定した「推定骨量」を表示します。
■ここがポイント!
20才頃に最大の骨量となり、その後加齢とともに徐々に減少していきます。
そして加齢だけでなく、骨量を減少させるのが無理なダイエット。
逆に筋肉が増えると、骨量も増加する傾向にあります。
タニタは、骨量を増やすべき時期にいる若者の無理なダイエットや、骨量低下から来る高齢者の寝たきりなど、骨に関する問題が増えている昨今、より「骨」を意識してもらいたい、という思いで数値を出しています。
日本人の20-40歳台の平均的な推定骨量
※タニタ体重科学研究所調べ
体水分率
■体水分率とは?
体水分とは、体内に含まれる水分の事で、血液、リンパ液、細胞外液、細胞内液などをいいます。
これらは栄養の運搬、老廃物の回収、体温の維持など体にとって重要な働きがあります。
体が大きな人や、筋肉量の多い人ほど体水分量は多くなるため、
体水分率は女性よりも男性の方が高い傾向にあり、加齢とともに減少する傾向が見られます。
また、体脂肪率が高い人は低く、逆に体脂肪率が低い人は高い傾向があります。
■ここがポイント!
体水分率は、水を飲んだ直後の「一時的に入っただけの水分」を正確に測定するものではなく
身体の中に取り込まれた構成成分としての水分を測定するものです。
ですので、体水分率を定期的に測り変化を見ることで「自分のからだのむくみ具合」を知ることができます。
例えば、女性の場合体重が増えた!と思っていても、実は生理周期により体水分率が増えていた…という場合もあります。
体水分率の標準範囲
性別 | 男性 | 女性 |
体水分率の標準範囲 | 約55% - 65% | 約45% - 60% |
注意)体水分率では脱水症の判定はできません。脱水症は体水分量だけでなく、体水分の濃度変化などにも起因します。