日本人女性の労働力率と体型

2012/04/12 掲載

今回のコラムは“女性の健康”について。(男性の方々も、是非最後までお付き合い下さい)


(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/woman.html

※厚生労働省では、毎年3月1日から3月8日までを「女性の健康週間」と定め、女性の健康づくりを国民運動として展開しています。

極端なダイエットにご注意を!

女性であれば、美容のためにダイエットをがんばってしまうのは当然のこと!!だけど、自分の体型を理解せずに、むやみやたらに、極端なダイエットをすることは危険ですので、注意が必要です!
なぜなら・・・極端なダイエットによる急激な体重・体脂肪減少は、月経や将来の妊娠・出産、40代以降の健康に大きな影響を与えるからです。さらに最近の研究では、妊娠前や妊娠中の低栄養が、将来生まれてくる子どもの健康にも影響するともいわれています!
以下の表にダイエットの弊害をまとめましたので、ご覧下さいませ。

これからダイエットをしようと思っている方は、自分の体型を確認してからスタートしてください。体型を確認する場合は、Body Mass Index(BMI)を計算してみるのがよいでしょう!

BMI18.5以下の方は“「やせ」体型“となりますので、絶対に無理なダイエットをしないで下さいね^^

日本人女性の「やせ」の割合は?

平成20年厚生労働省「国民健康・栄養調査」によれば、日本人女性の「やせ」(BMI<18.5)の10.8%でしたが、年代別にみると20代22.5%、30代16.8%で、他の年代よりもその割合が高くなっています。

20代、30代女性で「やせ」が多い理由は、メディアの影響、食生活や生活スタイルなど、様々な因子が影響していることが考えられるそうです。


女性の労働力率と体型

さて、ここからが、今回のコラムの本題となります。 日本人女性の「やせ」の増加は、生活スタイル、主に女性の社会進出と関係があるのではないか?!という私の個人的な興味から、公知のデータを用いて分析した結果をご紹介いたします。 図2は、1975年~2006年までの日本人30代女性の労働力率とBMIの相関を示した図です。

30代における女性の労働力率とBMIは負の高い相関関係を示しています。つまり、日本では女性が社会進出するほどBMIが低下する傾向にある ということになります。確かに、社会でご活躍されている女性は、スリムな方が多い気がしますが、皆様の周りの女性はいかがですか。
また、今回の結果から考えれば、今後、女性が働く環境が整備され労働力率が上昇した場合、今以上にBMIが低下する可能性があります。よって、女性の「や せ」を社会的問題とするならば、労働環境の整備と同時に“女性の健康支援”を積極的に行うことが必要であると思っております。

最後に・・・ 女性の「やせ」は、10年後、20年後の健康、そして将来の子どもの健康に影響することをご理解いただけましたでしょうか。
特に社会でご活躍されていらっしゃる女性の方は、栄養バランスが崩れがちで、低栄養(「やせ」体型)になる可能性があります。ですから、普段から適正体重・体脂肪の維持とバランスのとれた食生活を心がけて、健康で美しい女性を目指してください^^

コラム担当 Mifaso♪

<参考文献,参考図書>
厚生労働省,国民健康・栄養調査報告(2003~2006)
厚生労働省,国民健康・栄養調査報告(2008)
総務省,労働力調査年報(2000, 2002~2008) Annual Report on the Labour Force Survey

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。