酸性食品、アルカリ性食品って何?

2012/05/29 掲載

ご質問

アルカリ性食品を多く摂るとメタボになりにくいと聞きました。アルカリ性食品には
どのようなものがあって、どのように分類されているのですか?


市販の食品で、酸性食品アルカリ性食品と記載してあるものを見かけませんか?
酸性食品、アルカリ性食品とはどんなもので、どのように分類されているのでしょうか。
今回は、pH値による食品の分類とその特徴についてご紹介します!

どうやって測定している?

食品の酸性、アルカリ性とはどのように測定しているのでしょうか。

実は、食品そのものではなく食品に含まれる“ミネラル”が酸性かアルカリ性かで判断しています。
食品を燃やした灰を水中に入れて溶出成分を含む水溶液のpHを測定します。
私達の体内では、酸化反応によりエネルギーを作り出しているため、
食品を燃やすこと(燃焼は酸化反応の一種)により、からだで起こっている反応を疑似的に作り、
体内に蓄積される「燃え残り」を推定できるという仮説から、
このような方法で 酸性、アルカリ性を判定しています。

主に『酸性』を示すミネラルは、塩素、リン、硫黄など、
『アルカリ性』を示すミネラルは、 ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど。

酸性食品、アルカリ性食品の特徴

測定の結果、一般的には以下のように分類されます。
酸性食品
 ≪酸性食品≫・・・・・肉類、魚類、卵、砂糖、穀類

アルカリ性食品
 ≪アルカリ性食品≫・・野菜、果物、海藻、きのこ、大豆
 

この分類を見るとお分かりのように、高タンパク、高脂肪に偏りがちな「欧米化した食生活」では
「酸性食品」を多量に摂るため、「アルカリ性食品」が不足しがちとなります。
そのため、アルカリ性食品に含まれるものが、生活習慣病の改善に良いと言われています。

 


バランスよく摂ろう!

バランスよく摂ろう!

ただ、酸性食品ばかり、またはアルカリ性食品ばかりを摂ったとしても、
からだのpH値がどちらかに傾くことはまずあり得ません。

人の血液のpHは約7.35~7.45であり、若干のアルカリ性を示しています。

体内では、pH調節のための絶妙な生理機能が働いているため、
重い病気になったり、 激しい運動をした場合を除き、
大きく変わることはありません。

しかし、血液や体内のpHは不足したミネラルを補充したり、
尿から余分なミネラルを 排出することで保たれているため、
骨や尿は摂取する食品の影響を受けると考えられます。

酸性食品を多く摂りすぎると体内のpH値が酸に傾くため、それを中和するために、
骨に含まれるアルカリ成分が使われます。結果的に骨が弱くなったり、 尿が酸性に傾いたりすることから、
結石や通風発作に影響があると言われています。


酸性食品、アルカリ性食品のどちらに分類されているものも、からだには 大切な食品です。

食品にはすべて一長一短があり、すべてが揃っている食品も、すべてが 揃っていない食品もありません。
いろいろな食品を摂ることでパワーを発揮します。

何かに偏った食事ではなく、酸性、アルカリ性どちらの食品も適量をバランス良く摂り、
健康なからだづくりに取り組みましょう。

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。