お米食べてる?お米の健康効果を見直そう!
2012/11/13 掲載
白いご飯、炊き込みご飯、お煎餅、お団子、米粉パン・・・。
私たちの食生活でとても身近な存在のお米ですが、炭水化物抜きのダイエッター」、おしゃれな「パン派」、
ラーメンやパスタ・うどんに目がない「メンクイさん」”晩酌”命の「アルコール党」など、最近ではお米を
ほとんど食べない方が増えているのも実情です。
財務省の家計調査の結果からも、家計において米の購入費が減少していることが明らかとなっています。
平成22年度はついにパンの購入費がお米を上回り、「日本人の一般的な主食はお米」という常識が
くつがえってしまいました。
日本人のお米離れが加速するということは、日本の食糧自給率の低下や農業の衰退に今後も拍車がかかって
ゆくことを意味しています。ですがこれらは、日本の未来にとって決して好ましい現象とは言えないはず。
ということで今回は、日本人のソウルフード、「お米」の栄養や健康効果について、改めてご紹介します。
「粒」で食べるご飯は健康効果いっぱい!
~その1.「粒」だから、太りにくい~
「ご飯」・「パン」・「麺」、いずれも主な栄養素は炭水化物で、食事の「主食」となるものです。「ご飯じゃなくても
大好きなパンや麺で・・・」となってしまうところですが、この中でもやはり「ご飯」が一押しです。その理由は、
ご飯はお米を粒のまま食べるものだからです。
でんぷんを体内に吸収するためには、分子量、つまりサイズが小さくなるよう噛んだり消化液で分解することが
必要なのですが、小麦を粉状にして加工してから作られたパンや麺は、分解がとても容易です。ご飯は消化の
スタート地点が粒ですので、パンや麺に比べると消化に時間がかかります。つまり、ご飯は血糖値を
ゆっくり上昇させるのでパンや麺よりも太りにくい主食と言えます。
もちろん、パンや麺も原料や加工法により、ご飯より消化に時間のかかるものがあります。精製していない
全粒粉を使用したパンや、非常に硬いデュラム小麦で作られた乾燥パスタなどがそうですね。ですが、
お米も精米せずに玄米のまま炊いて食べれば、これらよりも太りにくい主食となります。
もちろん血糖値の上昇スピードは、主食の種類だけでなく一緒に食べた食品の栄養素も影響して変化します。
食事全体の食物繊維の量やたんぱく質・脂質・糖質の量やバランスを考えることが何より大切ですね。
~その2.「粒」だから、かむ回数が増える~
そして、粒のままお米を食べるということは、パンや麺よりもかむ回数は自然と多くなり、食事の満足度アップ
につながるというメリットもあります。歯科医などでこのような標語を見かけたことはありませんか?
これは、「公益財団8020推進財団」が提唱する噛むことの効用で、 そしゃく回数の多かった弥生時代の
卑弥呼にかけて表したものです。よくかむことで、こんなに多くの健康効果があるんです!パンや麺も、種類や食品の
組み合わせでかむ回数を増やすことができますが、ご飯なら自然とかむ回数を底上げできるというわけです。
ご飯中心の和食なら、食品添加物も減らしやすい
お米を食べる際の加工は、水を加えて吸収させ、加熱して炊くことのみです。
麺の場合は、うどんやそば、パスタなどは、加工の段階で加えられる添加物はほとんどないようです。中華めんには
「かんすい」という食品添加物が麺のコシを高めたり色調をよくするために使用されています。
パンの場合はというと、手作りの場合でも、小麦粉に「塩・バター・砂糖・牛乳・脱脂粉乳・イースト菌」などの
食品を加えます。健康やダイエットのために控えたい塩分やエネルギーはアップしますね。
市販のパンとなると、これらに加えショートニング・乳化剤・ソルビトール・増粘剤・酢酸Na・pH調整剤など、
驚くほど多くの食品添加物が使用されていることが、原料表示からわかります。
これらは全て食品として安全性を認められているものですし、パンに限らず私たちの食生活は食品添加物なくして
成り立たないものですが、人間の体や食品についてはまだまだ解明されていないことが多いのも事実です。1日3回
の主食をご飯中心にすることで、生涯で摂取する食品添加物の量を大幅に減らすことができるということは、大きな
健康メリットではないでしょうか。
これらの他にも、当然ですが、ご飯は和風のおかずにとても良く合います。玄米を含め、豆腐・納豆・魚介類・しょうゆ・
みそなど、和の食材や調味料は、健康効果の高いものが多く、日本以外の先進諸国でも注目を集めています。
私たち日本人こそ、和の食文化を大切にして、健康効果の恩恵もしっかり受けていきたいですね。
皆さん、お米の健康効果について「なるほど!」と思える部分がありましたら、早速お米をといでご飯を炊いてみましょう。
いつもより美味しく感じられること、間違いなし!です。