太る?ヘルシー?果物の正しい食べ方・選び方講座
2013/04/09 掲載
みなさんは毎日果物を食べていますか?
植物の酵素の健康効果に関心が高まり、野菜や果物を意識して食べている方も増えているように感じますが
実は、日本人の果物の摂取量は減少傾向にあります。
原因を考えてみると、こんなことが思い当たりました。
果物は食後のデザートや間食として食べられることが多いものですが、お菓子(甘いものやスナック菓子など)と比べると、「目新しさ・手軽さ・保存性・価格などではライバルのお菓子にはかなうものが少ない」ということです。
ですが、「ヘルシーさ」ではいかがでしょう?
果物には、健康や美容に役立つ栄養素「ビタミンC・カリウム・食物繊維」が豊富に含まれます。これらは私たちの食生活で不足しやすいものですので、果物を日々のデザートや間食に取り入れる ことで、栄養バランスを整えることにつながります。もちろん、食べ過ぎたり夜遅くに食べたりすることは太る原因になりますので注意が必要ですね。
というわけで、今回は果物の適量や健康に役立つ食べ方・選び方をご紹介致します。
果物の栄養素にクローズアップ!
果物の栄養素は、種類によってもちろん異なります。ダイエットや健康づくりに果物を役立てるなら、
「どんな栄養素がどれだけ含まれているか」が重要になりますね。普段食べている果物があれば、ぜひ下記の表で栄養素をしっかりチェックしておきましょう。
ダイエットしたい方には
やはり、低カロリーな果物がおすすめです。
果物の目安量は1日200gですが、「どうしても、もっと食べたい!」という方は、いちご、すいか、グレープフルーツなどを選んで食べましょう。これらはなんと100gあたり40kcal未満!少し目安量をオーバーしても、その分を運動などでカバーしやすいですね。もちろん、果物のに含まれる糖質をとり過ぎてしまえば、体脂肪を増やす原因になりますのでご注意を。
ダイエットしたい方・便秘気味の方には
食物繊維の豊富な果物がおすすめです。
食物繊維は、糖分や脂質の吸収を抑える作用や整腸作用があるので、果物からもぜひ補給したい栄養素です。
ブルーベリー100gには3.3gの食物繊維が含まれ、また1粒あたり1g前後というサイズも嬉しいですね。「なんとなく口寂しい」という方は、1粒ずつゆっくりと噛んで味わうことで食べ過ぎ予防の効果も期待できます。
他には、キウイフルーツ・りんご・パイナップルなども食物繊維を多く含んでいますが、「むいたり、切ったり、手間のかかる果物はちょっと…」と敬遠される方もいらっしゃいますね。そんな方は、コンビニやスーパーにある「カットパイン」を利用しても良いでしょう。
また、最近では皮ごと食べられる品種のぶどうも見かけるようになりました。こちらもブルーベリー同様、とても手軽に食べられますね!残念ながらどのくらいの食物繊維が含まれるか、詳しいデータを得ることができませんでしたが、赤ぶどうなら今話題のポリフェノール、「レスベラトロール」も同時にとることができるはずです。まさに「一粒で二度美味しい」果物ですね!
※レスベラストールは赤いぶどうの皮に多く含まれる成分で、アンチエイジング効果が期待されています。
肌荒れが気になる方、風邪をひきやすい方には
ビタミンCの豊富な果物がおすすめです。
ビタミンCは、体内でメラニン抑制・抗酸化・コラーゲン生成・免疫機能などに関わる栄養素です。加熱に弱い栄養素ですので、新鮮な果物から毎日しっかりと補うことを意識して、美肌づくりや風邪予防を目指しましょう。
ビタミンCは、特にキウイフルーツ・いちご・グレープフルーツなどの柑橘類に多く含まれます。これらはいつでも手軽に入手できるのが嬉しいですね。
上記の表は旬の時期が長く一般的な果物のみを載せていますが、実は柿もビタミンCが豊富です。100gあたり70mgとキウイフルーツに勝る含有量ですので、柿の旬で風邪などが流行り始める秋には、ぜひ食べておきましょう。
血圧の気になる方におすすめの果物
カリウムの豊富な果物がおすすめです。
カリウムは、体内の余分な塩分の排泄を助けるミネラルですので、血圧が気になる方は減塩と同時にカリウムの多い食品をしっかりとることを心がけましょう。(すでに治療中の方は、主治医の指示の範囲で実践してください。)
カリウムは、バナナ・メロン・キウイフルーツなどに多く含まれています。
バナナは甘くて美味しい果物ですが、1本(約100g)あたりのカロリーは86kcalと果物の中では高めです。1日1本までにして、他の低カロリーな果物と組み合わせるなどの工夫をしながら、カロリーオーバーを防いでいきましょう。
最近では、スムージーなどにして果物をとることも流行っていますが、私はやはり、「よく噛んで食べたい派」です。果物のキレイな色や不思議な構造をマジマジと見つめて、「自然ってすごいな~」と感心しながらモグモグと噛んで食べると、「自然のパワーを体内にとり込んでやった!」という何とも言えない満足感を味わえます。特に、いちごの表面やキウイフルーツの断面、ブルーベリーの形は毎日みても飽きないくらい美しいと感じます。みなさんもぜひ、果物の美味しさ・栄養・美しさを堪能して、健康づくりにお役立てください。
<参考資料>
日本食品標準成分表2015
平成23年 国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省)