生活の乱れに要注意!普段から意識したい胃に優しい食事
2018/04/10 掲載
外食や飲み会が続くと、胃が重く感じたり、食欲がなかったりすることもありますね。
胃の調子は日頃の生活習慣との関連が深いと言われています。風邪やストレスなども加わるとさらに悪化することも…。
生活習慣が崩れてしまった時などは早めに胃をいたわるような食事を摂りましょう。
胃に優しい食事のポイントは『食物繊維、脂肪が少ない食品をやわらかく調理した料理』です。(※1)今回は胃に優しい食材とおすすめの定食をご紹介します。
胃に優しい食材
■キャベツ■
キャベツに含まれるビタミンUはキャベジンとも言われ、胃の粘膜の修復に必要なたんぱく質の合成に必要なビタミン様物質の一種です。(※2) とんかつにはキャベツのせん切りがつけ合わせになっていますが、油が多く消化に時間がかかるとんかつと、胃の粘膜を修復する働きのあるビタミンUが豊富なキャベツの組み合わせは栄養学的にとても良いと言えます。
ただし、ビタミンUは水溶性なので、切ってから水にさらすのではなく、切る前の葉のままさらして成分の流出を極力防ぎましょう。煮込み料理はロールキャベツなどがポピュラーですが、煮汁をソースにするなどして、溶けだした成分も一緒にとれるように工夫しましょう。
また春になると出回る新キャベツはやわらかいので、細かく刻んで生のままサラダに。ビタミンCの損失も防げます。
■白身魚■(※2)
白身魚は、高たんぱく低脂質で、胃に優しい食材です。更に煮たり、蒸したり、鍋に入れるなどがおすすめです。カレイ、タラ、ヒラメ、の他、サケも白身魚の仲間。サケの身が赤いのはエサとして食べたエビなどのカロテノイド色素の一種であるアスタキサンチンが筋肉にたまったものです。
■鶏肉■(※3)
鶏肉のたんぱく質はアミノ酸バランスに優れ、消化吸収が良いのが特徴。特にむね肉やささみは高たんぱくです。また、脂質の量もささみは100g中0.8g、むね肉(皮なし)は100g中1.9gと少ないので、胃に優しいだけでなく、ダイエット中の方や筋肉をつけたい方にもおすすめです。ただし、皮の部分は脂質が多いので皮を取るようにしましょう。ささみはむね肉の一部で肋骨に沿っている部分。形が笹の葉に似ていることから「ささみ」と呼ばれています。部位によって栄養価も異なり、むね肉は口内炎や神経性胃炎の予防に役立つナイアシンが多く、もも肉は丈夫な骨づくりにも欠かせないビタミンKが豊富です。
「タニタ社員食堂レシピ」胃に優しいおすすめ定食
■高野豆腐のいんろう煮定食
・516kcal
・塩分3g
・脂質16.3g
・食物繊維6.8g
■さわらの梅蒸し定食
・499kcal
・塩分2.8g
・脂質16.7g
・食物繊維5.3g
■鶏肉のホイル焼き定食
・480kcal
・塩分2.3g
・脂質11.2g
・食物繊維9.9g
詳細はこちらから→タニタ社員食堂レシピ(http://www.tanitashokudo.com/)
胃に優しい食事とともに、「咀しゃく」をしっかりすること、「腹八分目」を守ることも大切です。かむことにより、唾液が分泌され胃の働きを助けてくれたり、かむ刺激が脳から胃に伝わり、連動して胃液が分泌され、消化・吸収率が高まります。普段からこのような事を意識して、消化・吸収を良くする食事法を身につけておきましょう。(※4)
【参考資料】
- ※1 東京都病院経営本部HP http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/kaiyou.html
- ※2 あたらしい栄養学 吉田企世子、松田早苗著 高橋書店
- ※3 一般社団法人 日本食鳥協会HP http://www.j-chicken.jp/museum/arekore/01.html
- ※4 栄養成分の事典 則岡孝子著 新星出版社