肌の紫外線ダメージ克服法!

2012/05/29 掲載

ご質問

私はシミやソバカスができやすいので、あまり焼きたくないのですが、
子供の保育園送迎や、公園で遊ばせているうちにだいぶ焼けてしまいました。
日焼け止めをしっかり塗れば良いのですが、朝は忙しく時間もありません。
紫外線で受けたダメージはどうやってケアすればいいですか?


昔は小麦色の肌と言って、黒く焼けた肌は健康の象徴のようでしたが、 最近では、紫外線によるからだへの
ダメージ
が取り上げられ、 日傘やUVクリーム、アームカバーなどでUV対策をバッチリしている人も 多くなりましたね。

紫外線を浴びたからだの中では何が起きているのでしょうか。 今回は、紫外線ダメージとその対策をご紹介します!

紫外線によるからだへのダメージ

■紫外線の影響とは?
紫外線を浴びると肌が黒く日焼けしますが、これは皮膚の下にメラニン色素が 作られるためです。
このメラニン色素が多くなりすぎると、シミやソバカスができる原因になります。
このシミやソバカスになるのが嫌で焼かないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、紫外線の影響はそれだけではありません。

紫外線を浴びると、からだの中に「活性酸素」が発生します。

夏バテを予防しよう

■活性酸素が発生するとどうなる?
活性酸素は紫外線以外にも、周辺の環境や喫煙、ストレスなどの生活習慣に
よっても 発生するため、ほとんどの人が活性酸素を持っていると言っても
過言ではありません。

活性酸素とはからだの中の酸素が、化学的に活性化し酸化力が強くなったものです。 からだにとって良い面と悪い面の両方の働きがあるため、活性酸素自体が 悪いわけではありません。

良い面としては、体内に入った細菌や病原菌に対抗してくれること。
活性酸素は、適量であれば悪さをすることはありません。

悪い面としては、活性酸素が過剰になってしまった場合、その矛先が 細菌や病原菌だけでなく、
私たちの細胞にまで向いてしまう
こと。
細胞を覆う不飽和脂肪酸の膜と活性酸素が結びつき、過酸化脂質を作り出して 細胞を酸化させてしまいます。
これがいわゆるからだの“サビ”のようなもの。 このサビが、がんや生活習慣病老化など様々な疾患や劣化をもたらすと 言われています。

紫外線を浴び過ぎて活性酸素が過剰になると、皮膚の細胞膜に含まれる 脂質を酸化させてしまいます。
そうすると、肌のシミの原因となったり、皮膚の弾力繊維である コラーゲンの性質を変化させ、肌のハリやツヤを失わせてしまうのです。





■ からだをサビつきから守る食材
活性酸素が体内で過剰になることによる様々な悪影響を防ぐには どうしたら良いのでしょうか?

「抗酸化作用」「抗酸化成分」という言葉を聞いたことがありますか?

食べ物やサプリメントでこれをうたい文句にしているものが数多く 出回っていますが、抗酸化作用の強いものを多く摂ることで、からだを酸化されやすい状態(サビつき)から守ってくれます。

抗酸化成分として有名なのは、ビタミンCやE、βカロテン。

◇ビタミンC◇

赤ピーマンやゴーヤ、オレンジ、いちご、柿、じゃがいも、さつまいもなどに多く、
 特にイモ類のビタミンCはでんぷんに守られ、調理による損失が少ない食材です。

◇ビタミンE◇

 

かぼちゃやアーモンドなどに多く含まれます。
 脂溶性のビタミンで酸化されやすいので、冷暗所で保存すると良いでしょう。

◇βカロテン◇

 

にんじんやほうれん草、トマトなど緑黄色野菜に多く含まれます。

他にもゴマに含まれる「ゴマリグナン」ブルーベリーやぶどうに含まれる 「アントシアニン」などの『ポリフェノール』にも、
この働きがあります。
このような成分を多く含む野菜や果物などを、積極的に摂るようにしましょう。

 

また、肌は約28日間で新陳代謝を繰り返しています。 紫外線のダメージケアは長い目で取り組みましょう。
そして、紫外線で傷んだ肌を少しでも早く再生するためには、 たんぱく質とビタミンCをしっかり摂って、コラーゲンを効率良く作ることも大切です。

肌もからだも1日にして成らずです。 悪くなるのにかかった時間の分、良くなるのにも同じ時間、もしくは それ以上の時間がかかることを念頭において、焦らずじっくり取り組みましょう。



※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。