実はスーパーフード!身近な日本食材を見直そう!

2017/11/14 掲載

日本が誇るスーパーフード

大豆・みそ

栄養価が高く、健康や美容に良いことで話題となっているスーパーフードですが、海外のものは価格が高く、話題にのって一度は試してみたものの継続的に日常生活に取り入れるのは難しいという方も多いのではないでしょうか。
スーパーフードについては このコラムで紹介しています。 →https://stgdb.karadakarute.jp/hlp/column/detail/265

そこで、みなさんに意識していただきたいのが日本の食材です。
私たち日本人が毎日口にする食べ物にも、十分にスーパーフードといえるものがあります。
例えば、みそしょうゆなどの調味料や、納豆、漬け物など。これらは日本の歴史の中で先人たちの知恵で作られ親しまれてきた食材で、古くから私たちの健康に役立ってきた日本が誇るスーパーフードです。

どんなものがあるの?

しょうゆ・みそ

○みそ、しょうゆ、黒酢、みりん、糀などの調味料や納豆、糠漬けなど
みそやしょうゆ、納豆は大豆を原料に、糀やみりん、酢は主に米などの穀物を原料とし、菌の作用を利用して発酵させることで作られます。元の食材よりもアミノ酸などの栄養価が高まり、消化吸収も良くなり、香りや旨味などの味も美味しく変化するところが大きな特徴です。発酵させているため、植物性の乳酸菌が豊富で、その働きにより腸内環境を整える作用も期待できます。

 

お茶

○抹茶や緑茶などのお茶類(抽出液ではなく茶葉をそのままとれる粉茶や抹茶)
渋みの成分であるカテキンが多く、活性酸素を撃退してくれる効果や、βカロテンが豊富で、発ガン物質が体内で作られるのを阻止する働きが期待されます。また、皮膚の粘膜や免疫力を正常に保つ働きのあるβカロテンも豊富です。

昆布

○昆布、海苔、ひじき、寒天などの海藻類
カルシウムや鉄分、亜鉛などのミネラル、抗酸化作用のあるフィトケミカルも豊富に含んでいます。また、独特の粘質物にはアルギン酸やフコイダンという食物繊維が含まれているため、整腸作用や血糖値のコントロールにも役立ちます。

○くるみ、ごまなどのナッツ類
脂質が多い食材で、中でもn-3系脂肪酸を多く含み、動脈硬化や血栓を防ぐ、LDLコレステロールを減らすなど、さまざまな作用を持っています。熱や光、空気で酸化しやすい性質もありますが、ビタミンEやその他の抗酸化物質も含んでいます。またカルシウムやマグネシウムなどのミネラルも豊富な点が特徴です。(※1, 2)

その他にも、梅、枝豆、生姜、玄米、小豆、こんにゃくなど、日頃何気なく口にしているものにもスーパーフードと言えるものが多く存在します。梅は昔から殺菌や解毒作用があることで薬用としても重宝されてきた食品です。クエン酸が豊富に含まれていて、胃腸の働きを促進したり、疲労回復効果が期待できます。
歴史的な視点やその効果などにも目を向け、改めてその力を意識しながら食事を摂ってみてはいかがでしょうか。

日本が誇るスーパーフードを使用したメニューと期待できる栄養素をご紹介します。
※レシピは社員食堂モバイルタニタ社員食堂レシピに掲載しています。https://www.tanitashokudo.com/(有料)

【鶏肉のごまみそ焼き】

鶏肉のごまみそ焼き

みそ:植物性乳酸菌、アミノ酸
ごま:ゴマリグナン、ビタミンE、 カルシウム、マグネシウム、鉄

【里いもときのこのくるみ和え】

里いもときのこのくるみ和え

くるみ:n-3系脂肪酸、ビタミンE、 カルシウム、マグネシウム、亜鉛

【空豆の梅のり和え】

空豆の梅のり和え

梅干し:クエン酸
海苔:ビタミンA、ヨウ素、食物繊維

【れんこんの黒酢炒め】

れんこんの黒酢炒め

黒酢:アミノ酸が豊富
しらたき:食物繊維、カルシウム

スーパーフードの上手な取り入れ方

スーパーフードは、いくつかの栄養価が高いことが特徴です。しかし、みそやしょうゆなどの調味料や梅干しや漬け物などは塩分が多く、みそは小さじ1杯(6g)で0.6~0.7g、梅干しは種類により異なりますが、1粒で1.6~2.2gくらいの塩分が含まれます。一日あたりの塩分摂取量の目標値は男性8g未満、女性7g未満です。現状9~11g程度摂っている日本人にとって、塩分はなるべく控えたいものです。また、ナッツ類は脂質が多く、くるみ6g(2粒)で40kcal程度と、少量でもカロリーが高い食品です。スーパーフードと言っても、量を摂り過ぎないように注意する必要があります。

そこで、タニタ食堂でこれらの食材を使用する際の工夫をご紹介します。
みそ汁1杯(だし汁150ml)に対して、みその量は小さじ1杯です。だし汁を昆布とかつおぶしでとり、だしのうま味を活用し、みそが少量でも美味しくなるよう工夫しています。ただ、塩分控えめとはいえ、毎食汁物を付けるとトータルで一日の塩分摂取量が多くなるので、みそ汁は1日1杯程度がおすすめです。また、梅干しや漬け物は、細かく切って野菜と和えるなど、含まれる塩分を加味して調味料の一部としています。ナッツ類も少量を砕いてサラダのトッピングや和え物などに加えたり、食感の違いを楽しむアクセントとして使用しています。
からだに良いからと言って偏って摂っていないかを意識してみましょう。

また、持病のある方、服薬中の方、妊娠や授乳中は避けた方が良い食品もあるため、医師に相談する必要があります。 今回取り上げた食材や、それ以外の食材でも、それだけを摂っていれば安心というような完全なものはありません。栄養素は、消化吸収されて体内で活用される過程で他のさまざまなビタミンやミネラルを必要とするため、いろんな食材と組み合わせて摂ることが大切です。まずは、食事の基本である主食、主菜、副菜をそろえたバランスの良い食事を心がけましょう。その上で、ご自身の体調に合わせたスーパーフードを適量取り入れることで、健康効果が期待でき、食の楽しさや満足感も高めることができるのではないでしょうか。

【参考サイト・資料】


※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。